消える熱情

本来ならここから数日は韓国の話を書くつもりだったが、どうも気が進まない。写真もたくさん撮ったし、書きたいこともメモしておいたのに、そのときの熱情が数日もすると消えてしまい、わざわざ書くほどのことでもないかと思い始め、結局更新を諦める。

 

たとえば、機内食からキムチついてたとか、客室乗務員からよくわからずに受け取ったチューブがコチュジャンだったとか、その場その瞬間は衝撃感嘆爆笑の出来事で誰かに伝えたいと確かに思っていたはずなのに、あらためて振り返るとそんなに大した話でもないことに気づく。

 

過去の記憶ってそんなものなのかもしれない。あの日あの時確かに自分は一喜一憂し、悩み苦しみ涙まで流したということでも、振り返ってみればそんなに大したことでもなかったような気がする。

 

でも、その日その日生まれる熱情が、ただ成りゆくまま時間の風によって冷えていくのを感じたとき、僕はとてつもなくろくでなしの人生を歩み始めていると思った。

 

衝動は儚い。けれど時に人を動かす。その小さなエネルギーをひとつひとつ拾い集めて自分のなかに蓄え、そしてまた燃やす。こうして今日もブログが更新されることになった。